こんにちは、普段はSalesforceのシステム管理者をしているnakochiです。
今回は、商談KPIレポートで作成した集計値を利用して、ダッシュボードを作成します。
ダッシュボードでは、複数のレポートのデータを読み込んだグラフを作ることや、ダッシュボードで検索条件を追加して抽出したデータのグラフ化といったことができます。
ぜひダッシュボードの使い方について、参考にしてみてください。
商談KPIダッシュボードを新規作成する
前回の記事で、商談KPIレポートを作成しました。ダッシュボードに読み込むためのレポートが存在しない状態でも、ダッシュボードそのものを作成することはできます。
まず、ダッシュボードを作成し、ダッシュボード名やダッシュボード内にどのようなグラフを表示させるか、といったことを考察してからグラフを作成するのも1つの手です。
ここでは、ダッシュボードを新規作成してみましょう。
ダッシュボードタブをクリック
新規ダッシュボードをクリック
ダッシュボード名、ダッシュボードを保存するためのフォルダを指定します。
ここでは、商談KPIダッシュボードというダッシュボード名で、
非公開ダッシュボードというフォルダを指定して作成をクリックします。
ダッシュボードの活用
ダッシュボードを作成し、編集画面として表示するとタイルのような枠がたくさん表示されます。
ダッシュボードのタイルは横に12マスあり、12は「1,2,3,4,6」というたくさんの数で割り切れて、同じ行に複数の列に配置するにはとても便利な数となっています。
ダッシュボード内にグラフや統計値などのパーツをあてはめることができますが、そのパーツのことをコンポーネントといい、「+コンポーネント」をクリックすることで、作成済みのレポートのデータを使用してコンポーネントを作成することができます。
※コンポーネントは1つのダッシュボードに最大で20個含めることができます。
簡単に、ダッシュボードの用語について解説したところで、実際にグラフを追加していこうと思います。
「+コンポーネント」をクリック
コンポーネントを構成する元データを集計しているレポートを選択
※ここでは、商談KPIレポート をクリックして、「選択」
※商談KPIレポートを作成していない方は、別記事を参照して作成してみてください。
リンクたのむー
選択したレポートでの集計値、集計列から描画できるグラフを選択できます。
ここでは、フェーズ別のレコード件数をじょうごの形式で表示したいと思います。
すると、このようにコンポーネントが追加されます。
コンポーネントの大きさを変更することができます。
コンポーネントをクリックして、四隅にある■をドラッグアンドドロップして上下左右にサイズを変更できます。
また、コンポーネント内をドラッグアンドドロップすることで、コンポーネントのダッシュボード全体の中での配置を変更することができます。
コンポーネントは左右には自在に動かせますが、上下方向には、同じ列にコンポーネントが存在しなければ上端に配置されます。上向きにTETLIS で落とされる、といったイメージだとわかりやすいです。
じょうごグラフ以外にも様々なグラフが用意されています。
商談KPIレポートを利用した効果的なダッシュボードのイメージを示します。
作り方については詳細の説明は省略します。
フェーズ別にレコード件数を円グラフで表示したり、フェーズ別のレコード件数に対する進捗率を示したり、積み上げ棒グラフで完了予定月別にフェーズ別のレコード件数を集計する、などの描画ができます。
様々なコンポーネントを使用して、ビジネス戦略の立案を支援できるダッシュボードを構築しましょう。
検索条件:ダッシュボードのさらなる活用
作成したダッシュボードの中にあるコンポーネントを描画するためのデータに抽出条件を設定して、すべてのグラフの表示を切り替えることができます。
この機能により、商談の所有者(担当者)ごとにデータの描画を切り替えたり、
商談の作成日や、完了予定日ごとにデータの描画を切り替えるといったことができます。
ダッシュボードの編集画面から「+検索条件」をクリック
項目を「完了予定日」として、
検索条件値を
演算子:次の値の間
開始日:2020/12/01
終了日:2020/12/31
として適用をクリック
追加 ボタンをクリックすると、
検索条件の追加を完了します。
ダッシュボードを保存して、「完了」ボタンをクリックすると、ここまでで実装したダッシュボードの動作を確認できます。
完了予定日の検索条件をクリックし、検索値をクリックすると、
データが検索条件によって抽出されて表示が変更されます。
※すべて をクリックすると、検索条件を解除します。
検索条件を設定した状態で、各コンポーネントの「レポートの表示」をクリックすることで、ダッシュボードの検索条件を反映したレポートを表示することができます。
商談のダッシュボードまとめ
ダッシュボードを有効にしようするためには、ダッシュボードで使用できるコンポーネントや検索条件といった、ダッシュボードそのものの機能について理解しておくことが重要なのは間違いありません。それに加えて、レポートの定義をしっかりできること、レポートを作成するためのデータの項目の定義、データへの入力、がしっかりされていないとなりません。
レポート、ダッシュボードを活用することで、事業のプロセスの見直しや、重点的なリソースの分配といった戦略が立てられるようになります。
どのようにSalesforce を活用すれば、レポートやダッシュボードでの描画にとどまらず、オブジェクトへの入力や現場のユーザへの支援につながるのかなど、活用成功のために考えることはたくさんあります。
Salesforce の各オブジェクトそのものの機能、思想への理解を深めると、おのずと活用レベルも高まります。ぜひ、Salesforce をうまく活用できるよう、レポートやダッシュボードを起点としたデータ設計に取り組んでいただきたいです。
Salesforce を導入したばかりや、これから導入しようとしている企業で、どのように活用したらいいのか、データの移行に悩んでいる、などありましたら、ぜひお問い合わせフォームからご相談ください。
対応内容や稼働時間などご相談のうえ、お見積もりを作成いたします。