こんにちは、Salesforceのシステム管理者をしているnakochiです。
今回はSalesforceっていったいなんなのかを説明します。
会社でSalesforceを導入することになったけど、どんな効果があるのだろう?
そもそもSalesforceって何?
こんな疑問を抱えている人におすすめです。
大体5分くらいで読み終わるので最後まで読んでみてくださいね。
世界最大シェアのCRM(顧客管理システム)Salesforce
Salesforce とは、英語を直訳すると、営業部隊という意味になります。
Salesforce は営業部門の業務をクラウドで効率化する、というコンセプトの製品「Sales Cloud」を主力のサービスとして擁しています。営業部門の業務にはどのようなものがあるでしょうか?多くの法人向けの営業部門では、このような活動をしているかと思います。
新規顧客の見込みリストを獲得する
見込み顧客のリストに商談のためのアポイント設定をする
商談を実施する
顧客との商談のスケジュール管理をする
商談金額を月ごと、四半期ごとといった期間ごとに集計して報告
部下の商談に対してアドバイスを行う
現在行っている商談の、成約見込みや見込み金額を管理する
といった、さまざまな営業部門の活動があります。
これらの営業部門の業務をクラウドで効率化する、というのがSales Cloud の機能の根幹となっていて、これらを効率的に管理するための構造に、
・キャンペーン
・リード(見込み顧客)
・取引先
・取引先責任者(名刺交換した相手)
・商談
・契約
・活動
といったデータベースが用意されていて、これらのデータベースに入力された内容から、簡単にデータを分析するためのレポート、ダッシュボード機能が実装されています。
ローコード、ノーコードで業務管理ツールを実装
Salesforce に最初から用意されているデータベース(標準オブジェクト、標準項目)に加えて、自社で管理したい独特の入力項目やビジネスロジックを簡単に実装することができます。
画像出所:https://www.slideshare.net/DeveloperForceJapan/force-web
例えば、顧客の企業の情報を管理するデータベースに、新しい管理項目を追加したいとします。企業名の正式名称に対して「フリガナ」も管理したくなったり、企業の所在地の都道府県に対して「関東甲信越」といったエリアを管理したくなったり。というような改善要望は常に起こります。
開発が完了した基幹システムに対して、このような要望を抱いたとしたらとても大変です。項目名とデータ型を定義して、データベースに項目を作成し、入力ができる機能を実装して、入力のための制御を作成して、入力画面に入力項目を追加して・・・。
などなど、小さな要望は大きな開発工数を経て実装されます。
これは既存のシステムの改善要望についてお話ししましたが、新しくシステムを構築したい場合は、まずはサーバーを構築して、アクセスが集中した場合の負荷分散や、データが消失しないようにバックアップする仕組みを構築し、OSをインストールして、ミドルウェアをインストールし、APIを作り・・・。
など、土台を構築するための専門者による膨大な工数を必要とします。
一方、Salesforce をはじめとするクラウドで利用できるシステム(SaaS)は、利用開始したその直後から、あらかじめ用意されたデータ構造のシステムを利用することができます。また、特にSalesforce は最初から用意されている画面に、入力項目を追加したり、変更するのがボタン操作で数分で完了します。
ある程度の操作を習得した人なら、現場の要望を現場の人が自分自身で実装することができとてもスピーディに改善をし続けることができるのです。
Salesforce導入による期待効果
ここまで、Salesforce の機能の概要をお伝えしましたが、導入によってどのような効果が得られるのかについて、簡単にお伝えします。
ポイントは大きく3つです。
社内の情報共有が促進される
分析業務の効率化 / 自動化
商談のノウハウを体系化
ではひとつずつ解説していきますね。
社内の情報共有が促進される
Excel などで担当者が個別に管理しているデータをクラウドで管理することができるようになります。
Excel での運用では、管理者が用意したテンプレートが使用者それぞれによって自由に編集されてしまったり、集計をするための業務が発生します。
これにより、各担当者が持つ情報を即座に分析して意思決定を行うことが困難です。
Salesforce を利用すると、システム管理者が用意した入力画面、入力の選択肢などにしたがって、利用者全員が同じ入力ルールにしたがってデータの運用をすることができます。
また、保存されたデータを瞬時に分析することができ、個別の端末内で管理することによって生じる集計の手間を排除し、社内の情報共有を促進することができます。
分析業務の効率化 / 自動化
Excel などで管理している営業進捗のデータを、月次、四半期ごとに集計するには、期末に近づいてからわざわざグラフを作成するという作業が必要になります。
そしてそのデータは期末まで更新される可能性があるため、期の途中で余裕をもってグラフ作成をすることは多くの場合困難です。
Salesforce では、一度レポートやグラフ、ダッシュボードを定義したなら、データが更新された瞬間に集計される内容も連動して更新されます。
分析したい指標を一度定義したなら、定期的にレポートを作成するといった業務がなくなり、また、期の途中でもいつでもその時点のレポートを瞬時に表示することができます。
商談のノウハウを体系化
自社のビジネスのノウハウを体系化し、組織としての成果を上げるためのツールとしてSalesforce はとても優れています。商談に、「フェーズ」を定義し、フェーズごとに重要な管理項目を定義することで、商談を成約に向けた次の段階に進めるためのノウハウを蓄積することができたり、商談のデータの中で、社内のメンバーとのチャットを行うことで効果的なアドバイスを得ることができます。
このように商談のノウハウを体系化することで、
- 見込み顧客からの商談化率
- 商談開始から成約までの商談日数
- 成約率
- 成約単価
などの指標を可視化、向上することが可能となります。
Saleforce導入を成功させるには?
Salesforce を導入することが決まり、自分が導入担当者になってしまった、といった方からの相談をよくいただきます。Salesforce の導入金額は、契約ライセンス数やライセンスの種類によってまちまちですが、決して安い金額ではありません。
Salesforce 導入直後に、導入支援コンサルタントに高額で発注する、という意思決定をするのはとても難しいことかと思います。
Salesforce 社やパートナー企業が提供している様々な研修があります。
コンサルタントによる高額な導入支援を受ける費用を出すなら、自社のシステム担当者に研修を数万円で受けさせて、ささっと実装してしまおう、と考える企業も少なくはありません。
しかし、Salesforce はこれまでに使っていたExcel の管理表をそのまま再現しさえすれば、最速で活用の成功に近づける、といったものではありません。
むしろ、気軽にExcel の管理表をSalesforce にそのまま再現してしまったのでは、入力項目が多すぎたり、必要なレポートの実装ができなくなる、などの課題を積み重ねることになり、「Excel のほうがよかった」といった結末を迎えることになりがちです。
Salesforce 導入直後は、これまでのExcel やその他のツールで実現してきたことではなく、Salesforce でできることをしっかり理解する、あるいはしっかり理解したコンサルタント、エンジニアに支援してもらうことを強くお勧めします。
Salesforce 導入直後に、自学で勉強しないとならなくなった、という方は公式の学習サイト、Trailhead にアカウントを作成してぜひ楽しく熱中して学習していただけたらと思います。
Salesforce導入のまとめ
いかがでしたか?
Salesforceは営業部門の業務をクラウドで効率化するSaaSサービスだということがわかりました。
標準機能でもさまざまなニーズに対応することができるサービスです。
Salesforce を導入したばかりや、これから導入しようとしている企業で、どのように活用したらいいのか、データの移行に悩んでいる、などありましたら、ぜひお問い合わせフォームからご相談ください。
対応内容や稼働時間などご相談のうえ、お見積もりを作成いたします。